平成23年秋季大祭宮司御挨拶

                                                         平成23年10月10日

 祭典終了にあたり一言ご挨拶申し上げます。

 本日は、千葉縣護国神社奉賛会会長江口一雄様をはじめ、御来賓各位、また高梨県遺族会長をはじめ県下各地から御遺族・戦友・崇敬者の皆様方御揃いで御参列賜り、平成23年秋季大祭がこのように盛大に齋行出来得ましたこと、誠に御同慶の至り有難く厚く御礼申し上げます。

 御参列の皆様には、懐かしい肉親の英霊に或いは、異境の地で銃を執り苦楽を共にされた戦友のみたまに御対面あそばされまして、感慨一入なものがおありかと存じます。

 また恒例により、各々御奉仕を頂きました千葉県神社庁各支部・千葉県神道青年会・千葉県隊友会・靖國神社仕女並びに香扇会の皆様方に厚く御礼申し上げますと共に、五万七千余柱の御祭神もさぞかし御感応になられたことと拝察申しあげます。

 さて本年は大震災・台風また集中豪雨等による自然災害が猛威を振るった一年でございました。本県でも大きな被害があり、現在も引き続き県並びに被災市町村を中心に復旧復興に全力で取り組んでおられますが、幾度の災害の中にあって、此の度ほど自衛隊の皆様方の一糸乱れぬ統率の中にも身を挺して国民・被災者の為に尽力されておられる御姿は、正に六十有余年前、国難に殉ぜられた英霊の御心そのものと拝し、本日、陸上自衛隊高射学校・星指副校長様、自衛隊千葉地方協力本部・阿部本部長様また海上自衛隊館山航空基地・大井首席幕僚様が御参列戴いておりますが、任務を遂行されておられる御一人御一人に、また、災害派遣の大部隊が展開中残された少ない中にも日本の領土・領海を守り抜いた隊員各位に改めて感謝の意を御伝え戴きますよう御願い申し上げます

 次に一昨年から御遺族・戦友・崇敬者の皆様方に御奉賛を御願い致して参りました、特別攻撃隊として散華された本県出身の英霊の遺徳を顕彰する「千葉県特攻勇士之像」が去る五月二十二日、関係者多数御参列の中に諸祭儀を奉仕し見事境内に建立御奉納を戴きました。当日は好天に恵まれ、まず御本殿に於いて建設実行委員長を御務め戴いた臼井先生、並びに特攻隊戦没者慰霊顕彰会藤田専務理事様各々より奉納目録の奉呈後、正式参拝。引き続き建立場所に移動し、除幕の儀を執り行い謹んで祝詞を奏上。一身を捧げて守り抜いた大和魂に感謝の誠を捧げた次第であります。

 また、此の度の御奉仕に際しましては、特攻戦歿者の遺徳を後世に正しく伝えるためブロンズ像に並んで、東葛偕公会中江会長様の撰文による顕彰碑が建立され、また裏面には、千葉県特攻戦歿者一三八柱の命名が記されており、神社境内に末永くその誇り高き御心を残すものと拝察致します。ここに改めて御奉賛戴きました皆様方に御礼上げますと共に、境内手水舎後方に鎮座されておりますので、祭典終了後是非ご参拝戴きますよう御案内申し上げます。

 最後になりますが、本日公務の為森田県知事様には、御参列戴けませんでしたが、本年八月十五日終戦記念日には親しく御参拝。英霊はもとより御遺族の御喜びいかばかりかと拝察申し上げますと共に、県政発展に御加護賜るものと存じますが一方、国政を担う本県出身首相が靖国参拝せず併せて閣僚参拝も見送るとの姿勢は残念至極。国に殉ぜられた英霊、そして国防の任にあたる自衛隊員各位の尊厳と誇りとを想う時、靖国神社参拝は国の道義の根幹として当然の責務であろうと考えております。

 本日も地元の弁天・松波・弁天北部各町会祭典委員、千葉県隊友会有志各位には祭典諸準備、また境内の清掃奉仕等の御奉仕に対し、心から感謝申し上げますと共に、今後寒さが増して参ります、御参列皆様方には御祭神御加護の下、益々の御健勝と御多幸を祈念申し上げ、宮司挨拶とせれて戴きます。

 本日は、誠に有難うございました。