花の写真

    
第13回

作者プロフィール
小倉利之氏船橋)
千葉県隊友会会員
県隊友会理事
海上自衛隊
第211教育航空隊
平成9年退官
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はぼたん
牡丹
 

幾重にも巻いた色鮮やかな葉を牡丹の花に見立てた。
 別名「牡丹菜」ヨーロッパ原産の観葉植物で、日本には江戸時代に渡来したと言われている。
 緑色の葉が次第に中心部から色づき始めるのは、11月上旬からである。
 現在の改良の行き届いた葉は、低温でも着色し、赤やクリーム色の美しい彩りを楽しめる。 東京丸葉系、名古屋縮緬系、大阪丸系、珊瑚系の4系統に大別される。
「葉牡丹に 渦一鉢に あふれたる」 
            西島 麦南

ふくじゅそう
寿

厳寒の中、凍った土を押し上げながら4~5センチの金平糖のような形の花をつけ、人々の心を弾ませる。
 花の乏しい寒期に咲く暖かい花である。
 アイヌの人たちはこの優しく美しい花を「クナウ・ノンノ」(母の花)と詠んでいる。 本来は2~3月に咲く花であるが、正月の鉢植え方が親しまれている。
 この風習は、江戸時代に世に広まったようである。鉢植えを詠んだのですね。
「日のあたる窓の障子や福寿草」永井荷風

 つばき 

椿

 花弁の肉が厚く、葉は長楕円形、表面は濃緑色で光沢がある。大輪の花を咲かせる。
 紅椿、白椿の他に紅白絞りの品種もあり、一重、八重もあり、藪椿や山椿は、野生種である。
 園芸種は、江戸時代の寛永年間には「百椿図」も作られ元禄年間には200種以上の品種が記録されている。
 江戸末期には500種を超えるとの話がある。 
「落ちざまに 水こぼしけり 花椿」 芭蕉