作者プロフィール
小倉利之氏船橋)
千葉県隊友会会員
県隊友会理事
海上自衛隊
第211教育航空隊
平成9年退官

花の写真

第15回

会員のぺージへ

さくら      

春の陽光をあびて咲ききそう淡紅白の花容に、人々は訪れた春の喜びをたくし、文化にまで高めた日本人の心の花。
 別名、夢見草、徒名草、挿頭草、吉野草、曙草などがある。
 国花ともされるサクラは、花王と称され、古くから日本人にこよなく愛されてきた。
 サクラ前線の状況に一喜一憂し、爛漫と咲きこぼれる花の下で、人々は酔い、歌い踊る。
 一せいの開花し、ほどなく散ってゆく姿は、日本人の美意識にマッチしている。 
「どんみりと 桜に午時の 日影かな」 惟然

もくれん 暗紫色で細長い大形の六弁花を半開状に咲かせる。花は同一方向に向く習性がある。普通紫木蓮と呼ばれるが、特に色の濃いものを烏木蓮と呼んでいる。これに対して、白い花のものを白木蓮というが、幹を立て、高さも10メートルほどになり、雄大な趣がある。静けさの中に豪華な感じを与える、紅紫色の大輪の花、新興住宅街に、多く植えられ、最近は良く見る機会が多い。わが国には5種だけが自生する。    
「木蓮に 日強くて 風さだまらず」 飯田 蛇笏
木蓮

 花の少ない冬から早春に、しっとりとした風情の花を咲かせて優雅です。
 花色は、白、紫、ピンク、淡緑色、紅褐色と豊富である。遠慮がちにやさしく咲いて、落ち着いて、日本庭園にも馴染む。
 冬咲きと春咲きがあり、日本には3月~4月頃咲くものが多く、H・オリエンタリス(別名ハルザキクリスマスローズ)が有名である。 
「クリスマスローズ 気難しく 優しく」 後藤比奈夫

クリスマス・ローズ