千葉県隊友会夷隅支部は、支部長以下支部会員と地域の野菜作り仲間約30名で震災翌年の平成24年から毎年、7月に宮城県東松島市ひびき工業団地内の仮設住宅で暮らす被災者方々(当時350世帯)を元気づけようと自分達で作ったジャガイモ、玉ねぎ、大豆、米、卵の野菜など大型バス荷物室いっぱいの応援物資を届け、被災者の方々と交流を続けて来たが、昨年で終了していた。

 今回、震災5年目となる3月11日(金)、野菜作り仲間4名と支部長以下支部員3名計7名で5年の復興祭に合せ、房州の夏みかんといすみの日干し魚を手土産にひびき工業団地内の「東松島市生活復興支援センター」を訪れた。支援センター所長の片岡さん、上下堤区長の宮沢さんと懇談し、未だ130世帯が仮設住宅暮らしを余儀なくされており、高台新築住宅移住には時間がかかる、復興祭には市長も来られる等お話し、また、私共4年間の野菜つくり仲間に感謝状を頂いたり、楽しい時間を過ごした。夕方、東松島市で復興した民宿「かみの家」で宿泊し、翌日、一行は「参拝すると今後お金に困らない」と言い伝えのある金華山(黄金山神社)に立ち寄り、福島原発近く、常磐道を通って帰路についた。

 東松島市との縁は、私と同期生(千葉県生涯大学校園芸科33期卒)が、被災状況視察ツアーに参加して、たまたま東松島市地区を訪問し、そこの支援センターの所長さんと知り合い案内等して頂いたことから始まり、その同期生と何か支援できないかと相談し、同じ野菜作りの勉強をした仲間と夷隅支部会員で毎年、いすみ市と房総市で作った野菜を持参して慰問ことにし、それが3年間に亘り続いていた。

 また、震災時、陸自東北方面総監であった、故君塚栄治氏は、夷隅支部内御宿町生まれであることから、君塚氏と知り合いの支部会員のはからいで支部防災セミナーを計画していたところ、突然の訃報に大変驚いた。心からご冥福をお祈りいたします。

          
                   【千葉県隊友会夷隅支部長 高橋清三】


                                               夷隅支部だより 平成28年3月号


     夷隅支部 3.11復興支援 東松島市に野菜を届ける